いきなりですが、投資はなぜ必要なのか
考えたことはありますか?
興味はあるんですが、ちゃんと考えたことないです。
親には貯金しなさいと言われることはありますが・・・。
そういった方が大半だと思います。
なぜ必要なのか順番に理解をしていきましょう!!
過去と現在の金利と利息の話
貯金の金利推移
まずは次のグラフを見てください。
郵便貯金の定額貯金金利の過去およそ30年間の金利推移です。
参考資料 下記データより著者作成
日本銀行【統計の注釈】金融市況(金利・利回り・外為レート等)・(参考)郵便貯金金利(2003年3月まで)
ゆうちょ銀行金利沿革・民営化以降の貯金金利の沿革(平成19年10月1日~)・民営化以前の貯金金利の沿革(平成8年4月22日~)
1990年は6.33%が、2020年は0.002%!
全然違いますね!
その通りです。この違いがどれどれくらいの違いになるか、
1989~1991年ごろの平均金利5.5%で100万円定期預金に預けた
として計算すると次のグラフ用のようになります。
※計算条件:定期預金、半年複利、税引後利息は20.315%(国税15.315%、地方税5%)で税金を計算
えっ、こんなに違うんですか!
そうです。1989~1990年に預けた場合、
利息が57.4万円で10年で100万円が約1.6倍になっています。
これが親が貯金をしておけばよいという大きな要因です。
たしかにこれだけ増えれば、預けておけば安心ですね。
でも、現在は10年で159円…。利息は全くついていないですけど、減るわけではないから大丈夫ですよね。
いいえ。そう考えてしまいがちですが、大丈夫ではありません!
そこに貯金のリスクが潜んでいます。
そのような状況ではお金を預けておけば、減ることはないし、金利により勝手に増える感覚で「貯金が正解」といっても過言ではありませんでした。
しかし、現在はそのような状況ではありません。
超低金利といわれるような時代に突入しており「貯金しておくのが正解」という親の常識は通用しません。減ることはない部分は変わりませんが、勝手に増えることはなくなりました。そこに貯金のリスクが潜んでいます。
貯金のリスクの話
貯金のリスクとは「インフレリスク」です。
多くの人が気が付いていません。
どんなリスクなんでしょうか?
インフレリスクとは
インフレ(インフレーション)は普段使っている物やサービスの値段が上がることです。この時、例えばこれまで100円で買えていた物が、インフレによって130円になったとします。この物の価値を100とした場合、物の自体の価値は100のまま変わりませんが、必要なお金は100円から130円に増えています。この例では、お金の価値で見ると1から0.77へ下がっていると言えます。
物価が上昇する場合、給与なども上昇して保有する資産が増えるはずです。しかし、貯金の場合はどうでしょうか。貯金の額面はインフレの前も後も変わりません。特に低金利下では、全く変わらないことになります。つまり、先に説明したお金の価値の低下の影響をすべて受けることになります。これが貯金のリスクです。
世界的に物価は上昇している
次のグラフを見てください。1990~2019年までの消費者物価上昇率の日本と世界の比較です。世界的にはおよそ2%前後で成長を続けていますが、日本はマイナスの時期もプラスの時期もあり、世界的の上昇率からは乖離し、ここ20年ではほとんど上昇していないと言えます。
資料:GLOBAL NOTE 出典:OECD2001年以降の主要各国の消費者物価指数の上昇率は次のグラフのようになっています。世界では大きく物価が上昇している国もあり、世界的にみても上昇するのが通常であり、今後の日本においても物価上昇する可能性は高いと考えるのが妥当です。
資料:GLOBAL NOTE 出典:OECD世の中のお金の流通量が増えている
異次元金融緩和により、流通しているお金の量(マネタリーベース)が増えています。これはまさにインフレ政策です。
つまりマネタリーベースが増えることはお金の価値が下がるということです。つまり、貯金しているだけのお金の価値も下がっていることになります。
将来のためのお金の目標の立て方
そもそも貯金や投資は何のためかというと将来のためという方が多いと思いますが、目標はありますか。ほとんどの方が漠然と貯めているだけではないでしょうか。実際にどのタイミングでどれくらい必要なのか老後いくら必要なのかはそれぞれの人ごとに異なりますがそれを知る方法があります。それがライフプランニングです。ライフプランニングで必要な資金を貯金のみで足りるのであればよいのですが、インフレリスクを含んだ貯金のみでは計画を実現できない可能性が高くなります。
貯金のリスクを避けるには?
これまで将来への備えとして貯金のイメージが強かった私たちが貯金のリスクを避けていくにはどうすればいいのでしょうか?貯金のリスク、お金の価値の低下に対抗する方法をとっていく必要があります。その方法が投資です。投資もリスクがあるんではないかと思う方も多いと思います。しかし、資産運用方法として、リスク管理ができない貯金に対して、投資はリスクを管理ができる方法です。
投資への準備
投資の必要性は理解いただけたと思いますが、いきなり投資を始めればいい物ではありません。しっかりとした準備が必要です。まずは「お金が増える体質」を作ることからはじめましょう!
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